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「聞いて聴いて、早川一光先生のラジオな話!又、来週」

「聞いて聴いて、早川一光先生のラジオな話!又、来週」第24話 2019,12reissue

第24話

 1泊2日北陸の旅。事故も無く好評のうちに終了。

ツア-参加者からお礼のお便りを頂き、番組内で紹介。

会社の社内報担当者が、旅の様子を書いてと言われ、ばんざい人間ならではの旅を報告。次に企画されたのが「北九州2泊3日の旅!阿蘇・湯布院・杖立温泉」営業要請によるものですが、出発は3月30日。募集人員はバス2台分80名。


今回は、編成のKさんから、ドキュメンタリ-番組を作る様にと言われ、取材要員1名が同行。前回の社内報で感動的な話もあったので、今回も期待できるのではとの事。


日程が、伸びた分リスクが増えるし、

特番が出来るだけの音が取れるのか?

期待される内容が、ドラマが得られるのか?

なんの保障も無いですよ。

無事にツア-を終えて帰ってくる事がⅠ番で、番組は2の次ですよ。

取りあえずデンスケ(携帯録音機)は2台持って行きました。


参加者は2歳から88歳。

大半が70歳以上、杖を持っている人も何人かいます。

総勢86名。

今回もお医者さん同行、早川先生ご夫妻アシスタント竹上さんも一緒です。

今回は講演会2回付き。

集合は午前7時30分、新幹線八条口。添乗員さんが点呼を取ります。

先生「血圧計も持って来ました。気分が悪くなったら云って下さい。私が診ます。」

奥さん「今朝になって、主人が慌てて鞄に薬を詰めておりました。合うのが有るのやら、無いのやら、ご自分で体気を付けて下さい。あんまり主人あてになりませんので。」

皆さん爆笑!

夫婦漫才見たい。早川先生、奥さんに頭上がりません。

添乗員さん「1人足りません。明日、出発と間違えたそうです。81歳のおばあさん」

仕方ないねと、ホ-ムへ。

のぞみ博多1号の14号車、

不吉?

気にしない。

皆さん緊張しています。

何故?京都駅停車は2分。

86人が、それぞれ大きな荷物を抱えて2分で乗り込めるのか?旅行代理店から応援を出してもらい、分散して乗り込み成功。

でも駅員さんが走ってきて、4分遅れで発車。

乗っていたのが清水寺ツア-の団体。降りるのに時間がかかった。

博多駅到着。バスに乗ってサ-出発!

ン-なんで?

出えへんの?

認知症の春子おばあちゃん夫婦と娘さんの宮崎さん一家。

バスが別々で、「同じバスでないと嫌」。

なんでバラバラ?配車ミスやで。

親子で参加の看護師さんが変わってくれて解決。

気を取り直して、大分県天領日田のひな祭りに出発!見学前に昼食。

バスを降りて食事会場へ、大半の方が着席。春子おばあちゃん一家がまだです。

「何、噛まれた!」

営業担当のKさん、車が通るのでアブナイと手を広げたら、危険を感じた春子おばあちゃんに噛まれた。

興奮してはるので、別室でお食事。

困った時の先生頼み、お願いします。

「落ちついた。」と先生。


食事が終わると恒例のお水コ-ル!お薬タイム。

では、見学に!

バスガイドさん、おいしいアイスクリーム屋さんやお土産にゆず胡椒を紹介。

集合時間の案内があって自由行動。録音しながら参加者に目配り、気配り。

集合時間バスに戻ってきました。

日田市の見学施設では、早川先生に「講演を聞きました。」という女性に遭遇。

ほんまに全国に講演行ってはる。

そこへ、ビショ濡れの元気そうな77歳のおばあさん。

「どうしました?」

「川で滑った。」

小さい川はあったけど・・大丈夫?痛いところ無い?痛くなったら云って下さいよ。先生いますから。


「1人足りません!」とバスガイドさん。

どうしょう?

迷子。

 そこへ若い女性が自転車に乗って来て、アイスクリ-ム屋ですが、

おばあさんが「店で待っているから、迎えに来て」と伝言。

なんやかやあります。

お店に寄って72歳のおばあさん回収。

「すいません。」先生の奥さん「おいしかった?」

発車オ-ライ!

明るく、明るく。

 景色の良い施設の会議場で、

「やまいが気になる時が病気」「くすりはリスク」「自分の体は自分で守る」

先生のお話の後、自己紹介。

65歳のきよ子おばあさん

「健康診断の順番を取りに行って,脳梗塞を発症。気がつけば、娘がいてベッドの上でした。自分の意思を伝える事が、生きる事!言葉を出す、組み立てる、毎日のリハビリで足りない所を補い、出きる事からする事にしました。メソメソしていましたが、泣くより笑った方がましや!笑って生きようと思いました。」

絞るような声で話されました。

会場、すすり泣きの波。

感動が広がりました。

生かされている事への感謝。

その後何人かが個人的に医療相談。そして湯布院の宿へ。

着いたと思ったら部屋割りでもめている。

添乗員しっかりせい。

結局、添乗員と私たち3人の部屋を譲って解決しました。

「違うホテルで部屋を用意します」と添乗員。

何か有った時、責任者が不在では話になりません。ほかに部屋は無いのか!お食事専用の小さな座敷しか無い。宴会場でのお食事は恒例クイズやボケない音頭。宴もたけなわ、

そこへ81歳えつ子おばあちゃん湯布院1人旅ゴ-ル!皆さん盛大な拍手でお出迎え。


誰?


出発日を間違えてキャンセルした人。

息子さんに相談したら、「1人で行けると言われ、思いきって来ました。」

ちなみに、一人旅は初めて。詳しい話は、又明日。

宴会もえつ子おばあさん登場で大いに盛り上がり、皆さんお部屋へ。

部屋の無い私たち3人。

ポツンと冷蔵庫もテレビも風呂もトイレも無い食事処の片隅に、男3人窮屈に寝ました。

電話はありました。

差し入れのビ-ルも生ぬるく、悲しい侘しい湯布院の夜でした。

おやすみなさい又、明日。

「お食事処の鍵、空けといて!夜中トイレに行くし!」(注トイレは別の棟)

阿蘇で発見!新大阪から参加障害2級、目の不自由なおばあさん一人旅。

又来週(*登場人物は仮名です。続く隔週予定)



















*著者紹介

KBS京都「早川一光のばんざい人間」を立ち上げた初代ディレクター


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