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執筆者の写真hanataku2019

「聞いて聴いて、早川一光先生のラジオな話!又、来週」

第35話

早川先生美山診療所を退所した時、患者さんから「よろず診療所」と書かれた木目の美しい看板を、せん別に頂いて来ました。

その日から「ばんざい人間放送中」は、スタジオ内の見える所に看板を出し、スタジオは「空飛ぶ診療所」になりました。

放送がスタ-トして30年6カ月、色々進化しましたが

変わらないのが「ボケない音頭」です。

病名が認知症に変更された時、どうしょうと検討しましたが、ボケの薬のボケない音頭は、この番組ではそのままでいいだろう。

「ただし病気の話をする時は、正しく認知症と表現する。」事にしました。

手元に(財)神奈川県老人クラブ連合会編集・発行の早川一光講演録新装版「ボケてたまるか!」樹芸書房1988年11月4日発行・発売全65ペ-ジがあります。

先生、講演の時は、ぼけない音頭のレコ-ドが会場に流れます。

テ-マソングです。ちなみに番組プレゼントのぼけない音頭は、カセットテ-プにCDもあります。

30年6カ月の番組だけに、アナログからデジタルまで対応。

スタジオには、レコ-ドのリクエスト(昭和音楽かわら版、曲とその当時の世相を紹介)にも応えられるプレイヤ-も残しました。

FAX・メ-ルになっても、お年寄りのリスナ-が多いので電話相談やリクエスト受付用の電話とハガキの受け付けも、この番組だけ最後まで残しました。

Min~①唄や踊りを 習う人 仲間が居る人 ぼけません いつも気持ちの若い人 人に感謝の 出来る人(ヨイショ)いくつになっても 年をとってもぼけません(ソレ)<オハヤシ>ぼけたくない人 歌いましょう ぼけの薬の ぼけない音頭 歌って踊れば ぼけません ぼけません (以下オハヤシ繰り返し)②役者 タレント 芸能人 精進する人 ぼけません いつも頭を 使う人 ものを書く人 絵かきさん(ヨイショ)いくつになっても 年をとってもぼけません(ソレ)<オハヤシ>

先生によると「わらじ医者京日記」を読んだ浜松の人が、音頭を作詞して知り合いの東京の民謡クラブの方に紹介。節の得意な方々がワ-ッと集まって、三味線が入る、尺八が入る、カラカラッと出来てしまったのがこの「ぼけない音頭」。

名古屋の人がこれを聞いて、振り付け、踊りに編集したそうです。

自主盤レコ-ドも作って、200枚を「好きに使って下さい。」と先生に送ってきました。当時、私が立ち上げた「シテイナウ・京都午後3時」の木曜日「お年寄りなんでも相談」(15分位のコ-ナ-)を先生に担当して頂いていた

関係で、委託を受け番組で放送。又、浜松の方に出演して頂き、番組で使用・プレゼントする許可をいただきました。(ちなみに金曜日は「京都なんでも相談」これは後に「池田幾三のおたすけラジオ」に進化しました。ラジオを聞く人全員が、情報の送り手で、聞き手というコンセプト。ラジオカ-も調査検証に走ります。4時間の生ワイドを立体的に放送、小さな物語を求めます。)ここでの「ぼけない音頭」の出会いが、「早川一光のばんざい人間」土曜日早朝の生ワイド番組につながります。何かないか!もっと無いか!追いつづけていると次の企画やテーマがおのずと出てきます。オリジナル番組を作っては渡してきました。

番組の作りや企画がしっかりしていて、2年3年と作りこんでいけば、後任に託しても大丈夫。しがみつく事はしませんでした。

でも30年6カ月の長寿番組「早川一光のばんざい人間」だけは、都合3回担当しました。先生、講演でもスタジオでも良く唄をうたいます。

先生、歌のコ-ナ-で「歌う」と云う事は、「訴える、うったう」というところからきたのです。

民謡でも、五・七・五でも歌、五・七・五・七・七でも歌なんです。

「ボケてたまるか!」の冊子から、

ボケない秘策五カ条 第1条 感謝と感動 

「皆さんは死ぬ前に、気がつかんと、いま気が付いて下さい!楽に息ができる自分に!楽に息が出来ることは、本当にすばらしいっていう喜びを感じてくれ!」

「いくつになってもボケない方法は、1番目にモノに感謝と感動をわすれるな!朝起きて、ああっまだ生きているという喜びを感じて下さい。」

第2条 読み、書き、そろばん

「テレビをポ-ッと見始めたらアカン、ワンパタ-ンがイカン。新聞と本を読んで下さい。手を使う人はボケにくい!碁や将棋を指す、相手の手を読むから頭の訓練になる。そろばんというのは、計算することと違うんやぞ。予定をたてるということ。朝起きて今日何もすることがないという時が、ボケ始めた時やぞ!」

第3条働く「人が動く」と書いて「働く」。他人さんを楽にすること。これがハタを楽にする「ハタ楽」。そういう人はボケない。

第4条 忍耐・辛抱「おかげさまで・・」と言える人はボケない。恩を知る人はボケない。「恩」は見えません。知るものです。カゲは慕うもの。皆さんも「影を慕いて」という歌を歌ってくれますか。「♪まぼろしのカゲを慕いて雨に日に・・・」先生気持ちよさそうに、意外と良い声でうたいます。

第5条 笑う 皆さんと一緒に歌を歌い、語りながら、皆さんがケラケラッ、ケラケラと心の底から笑わはった。皆さんの笑い声を、聞いて、安心して帰れます。早川一光講演録から抜粋してご紹介しました。ラジオでもおなじみのお話ですが、先生らしい懐かしい口調が恋しい・・・

ちなみに早川先生94歳で亡くなる直前まで、ボケ(認知症)てたまるか!実践されました。お見事!

次回は「わらじ医者よろず診療所」80でこその医療

又、来週!(つづく隔週予定)




*著者紹介

KBS京都「早川一光のばんざい人間」を立ち上げた初代ディレクター

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