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執筆者の写真hanataku2019

「ST,在宅やってるってよ」

「ST,在宅やってるってよ」その106

今回は在宅STならではのACP(どのように将来の医療ケアを望むか、人生会議)

についてです。


当然、メインは主治医と当事者家族を軸に多職種連携で行っていくのですが


STがメインで関わる、当事者の迷いや今後の情報収集として必要な情報を提案する事で


選択が広がる、場合によって未来に少し希望が増えることがあります。


我々が関わる中では

食事面では

経管栄養方法と嚥下関連の手術となります。


胃ろうについてのネガティブなイメージは社会的にありますが、

必要なエネルギーを補うことによって再び経口のみで可能になる、

経口のみの選択になった為に無理な摂取量を試み誤嚥した、を防げるメリットがあります。

点滴まではするのか、点滴で入れられる栄養はどんなものか、各々の生活を抑制される時間、(滴下と見合ったカロリー量)などは知ったうえで選んで頂ければと思います。


次に嚥下関連の手術についてですが、喉頭全摘手術と気管分離術に代表される「誤嚥防止」

手術についての丁寧な説明が必要かと思います。


気管切開・人工呼吸器を望まれた際に、このオペも併せて理解していると、その後にアプローチ出来る経口手段が変わってきます。元通り食べれる訳ではありませんが、それぞれの手術によって楽しめる可能性を分かり易く伝える事、手術毎に体が耐えられる時期が異なることも大切です。(当然、主治医の先生と話されていますが、よくわからないまま在宅生活を続ける、選択したというご家族も多いです、そういった方はその後に選択に迷いが出たり後悔されることがあります)


こちらの手術情報と関係しますが、声の喪失が将来的に予想出来る時に

知っていると喪失後も可能性が広がる手段があります。

コエステーションなどに代表される自身の声、イントネーションのサンプルを取っておくことで代償機器での文字入力発声が自分の声、イントネーションで再現できたり

喉頭癌手術後に人工喉頭とAIで声を再現したSyrinxなどの新しい技術も出てきています。

以下に声が温存されているうちに静音化での当事者の声のサンプルを保存しておけるかが

大切です。(進行してからのサンプルは本人にとって病前の声と異なることもあります)


こういった部分を日々の関わりの中で機を見つつ伝えていくことが

我々STが関われるACPなのかもしれません。


画像は銀鈴会HPより




*銀鈴会HP







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