「ST,在宅やってるってよ」その29
今回は室内の環境設定についてです。
本格的な冬到来によって、暖房が欠かせなくなってきました。
暖房の種類は沢山ありますが、
最近ではやはりエアコンが多いのではないでしょうか。
火事の危険性が無い、「自動設定」や上位機種では「人感センサー」が
あったりと独居・老齢夫婦の在宅やサービス付き高齢者住宅、ケアハウス、
有料老人ホームなど、選択的に介護サービスを利用するため、
1日の中で「確認の目が少ない」方にとって便利です。
が
寒さが厳しくなるとエアコンは風量が強くなるので
一気に室内が乾燥してしまいます。
この時期ですとインフルエンザ
湿度が下がるとインフルエンザウィルスに感染しやすくなります。
最低40%の湿度、理想は50~70%と言われています*1
特に口腔機能・嚥下機能に問題がある方ですと
口を開けたまま寝てしまう為、口腔内が乾燥してしまい、
口腔内環境の悪化や
唾液の水分が減ることで唾液自体の粘調性が上がって
唾液誤嚥や窒息しやすくなったり、
良かれと思って塗布している口腔内保湿ジェルも厚く部分的に塗りすぎると
乾燥と共に誤嚥リスクのある物質に変質し、誤飲・誤嚥することがあります。
可能であればベッドサイド、枕側に湿度表示のある加湿器を設置する。
金銭的に難しければ、湿度計のみ購入し、ベッドサイド、ベッド端・柵に濡れタオルを
掛ける、ハンガーに掛けて吊るす、などの工夫による環境調整でも良いかもしれません。
また、逆に湿度が高すぎる70%以上になると「過敏性肺臓炎と呼ぶアレルギー性の肺の病気になるリスクもあるとのことです。*1
「加湿ぐらいで」と捉えず、本人、多職種や介護者家族等と共有し、自身で加湿器の水交換やチェックが難しい場合などの対策も連絡ノート等含め共有できると防げることがあると
思います。
*1ヘルスUP健康づくり 日経電子版
https://style.nikkei.com/article/DGXKZO93955790T11C15A1W13001/
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